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普通型車椅子の特徴とデメリット 障害者施設や在宅でお勧めしない理由 

車椅子 種類 メリット・デメリット

いつもお世話になってます!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。

車椅子も様々な種類がありますが、皆さんどのような車椅子を選びますか?

よく使われているのが普通型車椅子ですよね。

その普通型車椅子ですが、Pスケ的には障害者施設や在宅で長期間使うことはあまりお勧め出来ません。

ってことで今回は『普通型車椅子の特徴とデメリット 障害者施設や在宅でお勧めしない理由』を話したいと思います。

1.種類

車椅子は目的や構造、駆動方式などによって様々な分類がされています。

その中で駆動方法で分類した中に『普通型車椅子』というのがあります。

普通型車椅子にも様々な言い方があり、『標準型』『スタンダード型』などの呼ばれ方があります。

2.普通型車椅子って?

そもそも普通型車椅子ってどんな物なんでしょう?

よくショッピングモールなどに車椅子が置いてあるのを見ませんか?

下の写真のようなこんな形の車椅子です。

そんなショッピングモールに置いてある車椅子のほとんどが『普通型車椅子』と呼ばれるものです。

では普通型車椅子にはどのような特徴があるでしょうか?

3.普通型車椅子の特徴

普通型車椅子の特徴は以下の通りです。

  • 『バックサポート』『シート』は一枚布
  • 『フットサポート』の高さ調整可能のがある
  • 『座幅』は既製品で40cm (±2㎝)が基本
  • リーズナブルでホームセンター等でも購入できる

となっています。

構造的に大量生産が可能で、値段も他の種類の車椅子と比較すると安い値段で販売されてます。

4.普通型車椅子の構造的デメリット

メリットもある一方でデメリットも存在します。

普通型車椅子の構造的デメリットとして

  • 『バックサポート』『シート』は一枚布である
  • 『フットサポート』のスイングアウト(脱着)出来ない
  • 『アームサポート』の高さ調整、跳ね上げ不可能

などの要因が挙げられます。

これらのデメリットがあることで何に支障があるのでしょうか?

5.普通型車椅子による支障

普通型車椅子を使用することによって以下のような支障が考えられます。

  • 利用者が移乗する際に『立つ』『ステップを踏んで方向転換』動作が必要である
  • 座り心地が悪く不安定

5-1.利用者が移乗する際に『立つ』『ステップを踏んで方向転換』動作が必要である

普通型車椅子は『アームサポート』の跳ね上げ機能が無いです。

その為車椅子から移乗する際に、殿部がアームサポートの高さ以上に持ち上がらなければなりません。

また『フットサポート』もスイングアウト出来ないので、下の写真のように『フットサポート』が両側ある状態の狭い場所で、足踏みをしながら方向転換をしなければならないのです。

そうなるとバランス能力が高い利用者じゃないと移乗は難しくなります。

5-2.座り心地が悪く不安定

二つ目の要因はバックサポートやシートが一枚布になっているため、身体にかかる圧が均等でないところです。

また身体を面で支えられず点で支えるので、座り心地が悪く不安定になりやすいのです。

6.普通型車椅子は『移動』に長け、『椅子』の能力は乏しい

上記のように普通型車椅子には様々な支障があります。

車椅子の能力である距離を『移動』するというのには長けてます。

しかし移乗に介助が必要な方や、車椅子で姿勢保持の為に使用するなど、楽に座れる『椅子』という機能には向いてません。

なので介助が必要な高齢者や障害者、障害者施設では普通型車椅子は向かないと思います。

7.まとめ

普通型車椅子には以下の特徴があります。

  • 『バックサポート』『シート』は一枚布
  • 『フットサポート』の高さ調整可能のがある
  • 『座幅』は既製品で40cm (±2㎝)が基本
  • リーズナブルでホームセンター等でも購入できる

その点、デメリットとして

  • 『バックサポート』『シート』は一枚布である
  • 『フットサポート』のスイングアウト(脱着)出来ない
  • 『アームサポート』の高さ調整、跳ね上げ不可能

が挙げられます。

立って移乗や、座り心地が悪いなどの欠点があり、普通型車椅子は『移動』用には長けています。

しかし長時間座るなどの『椅子』としての能力は乏しく、長時間座位が多い場所も少なくありません。

しっかりと車椅子の特徴を把握して、利用者に適した車椅子を選んであげてくださいね。

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