障がい児やその家族へ!事業所内相談支援加算の算定要件とQ&A

放デイ 事業所内相談支援加算 算定要件

いつもお世話になっています!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。

児童発達支援などの療育に関するサービスでは、障がい児やその家族などに相談援助を行った場合に取得できる加算が存在します。

相談援助を行った場合に取得できる加算のことを『事業所内相談支援加算』といいます。

って、ことで今回は『障がい児やその家族へ!事業所内相談支援加算の算定要件とQ&A』について話したいと思います。

事業所内相談支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)を取得できる施設サービスは以下のようになっています。

  • 児童発達支援事業所
  • 医療型児童発達支援事業所
  • 放課後等デイサービス事業所

3.算定要件

事業所内相談支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)の算定要件を説明したいと思います。

まずは事業所内相談支援加算(Ⅰ)の算定要件から。

3.1.事業所内相談支援加算(Ⅰ)

3.1.1.事前に通所給付決定保護者の同意を得てから相談援助を行う

事業所内相談支援加算(Ⅰ)を算定する前には、あらかじめ通所給付決定保護者の同意を得てから、利用児及び家族等に療育に係る相談援助を行います。

3.1.2.同じ日に家庭連携加算や事業所内相談支援加算(Ⅱ)は算定できない

事業所内相談支援加算(Ⅰ)では一月に1回まで算定できます。

気を付けておかなければならないのは、同じ日に家庭連携加算または事業所内相談支援加算(Ⅱ)を算定できません。

家庭連携加算は以下のページに書いてありますので参考にしてください。

3.1.3.利用児や家族等に療育に関する相談援助を行う

事業所内相談支援加算(Ⅰ)では、現在利用児やその家族等に対して、この利用児の療育に係る相談援助を行った場合に算定できます。

3.1.3.障害児を同席しなくてもよい

事業所内相談支援加算(Ⅰ)では、障害児を療育に関する相談支援を行うことが望ましくない場合。

保護者のみで療育に関する相談支援が可能であったら算定可能です。

3.1.4.サービス提供日以外に相談援助を行った場合も算定できる

事業所内相談支援加算(Ⅰ)では障害児がサービスを受けていない日に相談援助を行った場合でも算定できることとなっています。

3.1.5.サービスを提供していない月は算定できない

事業所内相談支援加算(Ⅰ)では障害児がサービスを受けていない月は算定できない事になっています。

3.2.事業所内相談支援加算(Ⅱ)

3.2.1.事前に通所給付決定保護者の同意を得てから療育に関する相談援助を行う

事業所内相談支援加算(Ⅱ)を算定する前には、あらかじめ通所給付決定保護者の同意を得てから、障害児以外の障害児及び家族等に療育に係る相談援助を行います。

3.2.2.同じ日に家庭連携加算や事業所内相談支援加算(Ⅰ)算定できない

事業所内相談支援加算(Ⅱ)では一月に1回まで算定できます。

ただし、同じ日に家庭連携加算や事業所内相談支援加算(Ⅰ)を算定できません。

3.2.3.障害児及び家族等以外の障害児及び家族等と合わせて行える

事業所内相談支援加算(Ⅱ)では、事業所内相談支援加算(Ⅰ)と大きく違う所があります。

それは療育に関する相談支援を他の障害児及びその家族等とグループで行えることです。

因みに、相談援助は30分以上と決められています。

3.2.4.グループの対象人数

事業所内相談支援加算(Ⅱ)では

2人から8人までを1組として行います。

ただし障害児及びその家族等が、同一世帯から複数人参加する場合。

1として数えるものとします。

4.Q&A

問62.障害児は同席せずにその保護者に対してのみ相談支援を実施した場合
には算定できるのか。

A.原則として、障害児及びその家族等に対する相談支援を実施する必要があ
るが、障害児本人が同席することでその家族等に対して必要な相談支援が実
施できない等の理由がある場合には、障害児が一時的に離席している場合で
あっても算定することとして差し支えない

「平成27年度障害福祉サービス等報酬改定に関するQ&A(平成27年3月31日)」 の送付について

問.事業所内相談支援加算について、障害児が支援を受けている時間帯であっても算定可能となったが、障害児の同席は不要なのか。

A.障害児本人が同席することが好ましいが、障害児本人が別室で支援の提供を受けている間に効率的に相談支援を行うために、障害児が支援を受けている時間帯であっても算定可能としたものである。
なお、障害児が支援を受けている時間帯に相談支援を行う場合、相談支援を行う職員については、支援の単位ごとに必要な児童指導員、保育士又は障害福祉サービス経験者には含まれないものであるため、相談支援を行う職員以外で支援の単位ごとに必要な従業者及び員数を満たす必要がある。

「平成30年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1 (平成30年3月30日)

問55.事業所内相談支援加算(Ⅰ)について、障害児に通所による支援を行っていない日に算定することもできることとされたが、事業所が相談援助を行う日に、相談援助を行う事業所とは別の事業所に通所した場合(※)も算定は可能か。また、事業所内相談支援加算(Ⅱ)についても同様と考えて良いか。(※)午前に保護者がA放課後等デイサービス事業所で相談援助を受け、午後に障害児がB放課後等デイサービス事業所を利用するような場合。

A.障害児通所支援に係る報酬は1日単位で算定されることから、同一日に複数の障害児通所支援を利用することはできない。
しかし、事業所内相談支援加算(Ⅰ)及び事業所内相談支援加算(Ⅱ)については、通所による支援と別日に相談援助等が行われ、結果として、保護者への相談援助を行う日に、障害児が他の事業所を利用することも想定されることから、貴見のとおり取り扱って差し支えないものとする。
ただし、同一日に2つ以上の事業所による相談援助を行った場合、相談援助に係る加算はいずれかの事業所のみ算定できる点に留意されたい。

令和3年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1 (令和3年3月31日)

問58.関係機関連携加算では会議にテレビ電話装置等の活用が認められたが、事業所内相談支援加算(Ⅰ)及び事業所内相談支援加算(Ⅱ)について、相談援助を行う場合に、テレビ電話装置等により実施することは可能か。

A.事業所内相談支援加算を算定する上では、事業所内において、障害児やその家族等の様子や反応を十分に把握した上で行うことが必要であり、テレビ電話装置等を用いた相談援助は加算の対象とはならないものとする。

令和3年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1 (令和3年3月31日)

問57.事業所内相談支援加算(Ⅱ)については、グループでの面談として、ペアレント・トレーニングなどを想定しており、単に保護者会のように保護者同士が話し合い、事業所の従業者は同席しているだけのような場合は算定の対象外と考えてよいか。また、グループでの面談等の具体的な方法について要件はあるのか。

A.事業所の従業者による相談援助が介在しない場合は、貴見のとおり本加算の算定は認められない。
グループでの面談等の具体的な方法については、各事業所において検討するものとし、報酬を算定する要件として、具体的な方法は定めていない。
なお、厚生労働省の令和元年度障害者総合福祉推進事業において、「ペアレント・トレーニング実践ガイドブック」(※)が作成されているので、グループでの面談等の効果的な方法を検討いただく上での参考とされたい。
(※) 令和元年度障害者総合福祉推進事業「発達障害支援における家族支援プログラムの地域普及に向けたプログラム実施基準策定及び実施ガイドブックの作成」成果物。

令和3年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1 (令和3年3月31日)

問56.事業所内相談支援加算(Ⅰ)及び事業所内相談支援加算(Ⅱ)について、相談援助を行う従業者に係る要件はあるのか。

A.相談援助を行う従業者に係る要件はないので、事業所において、当該相談援助を行うのに適した従業者に行わせることで、算定要件を満たすものとする。
なお、事業所内相談支援加算(Ⅱ)については、同時に、複数の保護者に対して相談援助を行うため、事業所内で、保護者への相談援助について一定の経験を有する者が担うことを想定している。

令和3年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1 (令和3年3月31日)

問40.報酬告示において、障害児及び保護者の相談援助の内容について、「当該障害児の療育に係る相談援助」と記載された。従来は、必ずしも障害児の療育そのものの内容でなくとも、障害児の療育に関わる保護者からの幅広い内容の相談援助であっても加算の対象としてきたが、今回の改定後は、障害児の療育そのものに関する相談援助しか対象にならないのか。


A.「当該障害児の療育に係る相談援助」とは、直接的に、障害児の療育そのものの相談援助でなくとも、障害児のより良い療育に影響する内容の相談援助(例えば、保護者の状態や家庭環境が障害児の療育に影響を及ぼしている場合における当該状況の改善に係る内容)であれば、加算の対象として差し支えないものとする。

令和3年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.2 (令和3年4月8日)

5.参考文献

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和3年厚生労働省告示第87号)

児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について

6.最後に

事業所内相談支援加算は障がい児やその家族等に対して療育に関する相談支援を行うと算定できる加算です。

子供達は周りの環境で大きく左右されます。

なのでこの加算は、少しでも子供達の身近である家族に気づきを与え、過ごしやすくしてあげる事ができるので、積極的に取得していきましょう。

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