認知症の方にリハビリを!老健の認知症短期集中リハビリテーション実施加算の算定要件とQ&A

認知症短期集中リハビリテーション実施加算 算定要件 Q&A

いつもお世話になってます!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。

介護老人保健施設(以下、老健)では在宅支援施設ということもあり、様々なリハビリの加算があります。

その中に認知症の利用者にリハビリを実施する『認知症短期集中リハビリテーション実施加算』があります。

ってことで、今回は『認知症の方にリハビリを!老健の認知症短期集中リハビリテーション実施加算の算定要件とQ&A』について話したいと思います。

1.老健での認知症短期集中リハビリテーション実施加算とは?

老健で行われる認知症短期集中リハビリテーション実施加算とはどのような加算でしょうか?

 

認知症短期集中リハビリテーション実施加算は、その名の通り医師が認知症と診断した利用者に対してリハビリを受けることで生活機能の改善が見込まれると判断された際に取得が可能です。

 

リハビリは医師またはリハビリ専門職が行い、個別にて集中的に行われます。

 

認知症短期集中リハビリテーション実施加算は入所日から算定開始となり、短期集中リハビリテーション実施加算と同様の3月以内の算定が可能です。

また1週間に3日を限度として算定することが出来ます。

2.取得可能施設

認知症短期集中リハビリテーション実施加算を取得できる施設は以下の通りです。

 

  • 介護保険施設サービス

 

通所リハビリ等でも取得できますが、今回は老健の認知症短期集中リハビリテーション実施加算について触れます。

3.点数

認知症短期集中リハビリテーション実施加算では以下のような点数になっています。

点数
認知症短期集中リハビリテーション実施加算 240単位/日

点数としては、短期集中リハビリテーション実施加算と同じ数字になっているようです。

4.実施者

認知症リハビリテーション実施加算 リハビリ
認知症短期集中リハビリテーション実施加算を取得するためには特定の職員がリハビリを実施する必要があります。

 

この特定の職員とは

医師

または

医師の指示を受けた理学療法士、作業療法士、言語聴覚士

とされています。

5.算定

認知症短期集中リハビリテーション実施加算の算定要件は以下のようになっています。

5.1.医師の要件

認知症短期集中リハビリテーション実施加算を算定するに当たり医師の指示が重要となってきます。

ただしこの指示を行う医師にも何を専門としているのかによって、算定出来るかが変わってきます。

 

算定可能の要件として

精神科医師

もしくは

神経内科医師

となっています。

 

この要件を満たす医師がいない場合は、『認知症のリハビリに関する専門的な研修を受講し、終了した医師が算定要件を満たすことが可能です。

認知症のリハビリに関する専門的な研修では、以下の講義内容で構成されてます。

  • 認知症の概念
  • 認知症の診断
  • 記憶の訓練
  • 日常生活活動の訓練等の効果的なリハビリテーションのプログラム等

 

この『認知症のリハビリに関する専門的な研修』は様々な学会で行われています。

その一つに全国老人保健施設協会研修のご案内ページに日程が記載されていますので、そちらをご覧ください。

5.2.リハビリプログラム内容

認知症短期集中リハビリを行う目的として、老健の目標である『在宅復帰』を目指さなければなりません。

 

この認知症利用者に在宅復帰に向けた生活機能の改善を行うプログラムとして、

  • 記憶の訓練
  • 日常生活活動の訓練等

を組み合わせた訓練を『4.実施者』で挙げた者が1人の利用者に行った時にのみ算定可能です。

この訓練はリハビリテーション実施計画に基づいて行われます。

なお、これらの訓練は認知症に効果が期待できるものとされています。

5.3.頻度と時間

認知症短期集中リハビリを行う時にどれくらいの頻度と時間が必要かと言うと、

時間:20分以上

頻度:週3日

とされています。

20分未満の場合は算定できず、施設サービス費に含まれる事になっているようです。

5.4.対象者の評価方法

認知症短期集中リハビリは誰にでも算定しても良い訳ではなく、評価を行い対象かどうかを判別します。

 

評価方法として

MMSE(MiniMentalStateExamination)

または

HDS―R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)

のいずれかで判別します。

 

点数としては両方の評価とも

5点~25点

とされており、上記の点数以外は加算を算定できません。

5.5.記録

認知症短期集中リハビリを実施した後は、必ず記録を残す必要があります。

 

記録内容として

  • 実施時間
  • 訓練内容
  • 訓練評価
  • 担当者等

を必ず記載して下さい。

 

記録は利用者ごとに保管しなければなりません。

5.6.短期集中リハビリテーション実施加算と同時算定可能

老健でのリハビリ加算にはもう一つあり、『短期集中リハビリテーション実施加算』というのがあります。

この『短期集中リハビリテーション実施加算』と『認知症短期集中リハビリテーション実施加算』は1人の利用者に同日算定は可能です。

ということで、1人の利用者に両方の加算を取得することが可能という事になります。

5.7.算定不可要件

認知症短期集中リハビリテーション実施加算は、算定する前の過去3月間に同じ加算を取得していると算定できません。

6.Q&A

問 106 「入所者に対し、少なくとも週三回程度のリハビリテーション」とは、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が個別リハビリテーション 20 分程度を週3回以上行うことでよいか。また、当該個別リハビリテーションを実施するにあたり、短期集中リハビリテーション実施加算、認知症短期集中リハビリテーション実施加算の算定要件に当てはまる場合については、これらの加算を算定してよいか。

(答)いずれについても貴見のとおりである。

平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)

 

問13「短期集中リハビリテーション実施加算」と「認知症短期集中リハビリテーション実施加算」は同日に重複して加算することは可能か。

(答)別単位として、それぞれのリハビリテーションが行われているものであれば算定できる。

18.4.21 介護制度改革information vol.96 平成18年4月改定関係Q&A(vol.3)

 

問108 認知症短期集中リハビリテーション実施加算の要件である「認知症に対するリハビリテーションに関わる専門的な研修を修了した医師」の研修とは具体的に何か。

(答)認知症に対するリハビリテーションに関する知識・技術を習得することを目的とし、認知症の診断、治療及び認知症に対するリハビリテーションの効果的な実践方法に関する一貫したプログラムを含む研修である必要がある。例えば、全国老人保健施設協会が主催する「認知症短期集中リハビリテーション研修」、日本慢性期医療協会、日本リハビリテーション病院・施設協会及び全国老人デイ・ケア連絡協議会が主催する「認知症短期集中リハビリテーション医師研修会」が該当すると考えている。また、認知症診療に習熟し、かかりつけ医への助言、連携の推進等、地域の認知症医療体制構築を担う医師の養成を目的として、都道府県等が実施する「認知症サポート医養成研修」修了者も本加算の要件を満たすものと考えている。
※ 各リハビリテーション関係サービスの加算に係る実施時間、内容等については別紙1のとおり整理したところであるので、ご参照されたい。(別紙1は省略)

21.3.23 平成21年4月改定関係 Q&A(Vol.1) 

 

問103 認知症短期集中リハビリテーション実施加算については、「過去三月の間に、当該リハビリテーション加算を算定していない場合に限り算定できる」とされているが、次の例の場合は算定可能か。
・例1:A老健にて3ヶ月入所し、認知症短期集中リハビリテーションを施行した後、B老健に入所した場合のB老健における算定の可否。
・例2:A老健にて3ヶ月入所し、認知症短期集中リハビリテーションを施行した後、退所し、B通所リハビリテーション事業所の利用を開始した場合のB通所リハビリテーション事業所における算定の可否。

(答)例1の場合は算定できない。
例2の場合は算定可能であるが、A老健とB通所リハビリテーション事業所が同一法人である場合の扱いについては問104(次問)を参照されたい。

21.3.23 介護保険最新情報vol.69 平成21年4月改定関係Q&A(vol.1)

 

問104 3月間の認知症短期集中リハビリテーションを行った後に、引き続き同一法人の他のサービスにおいて認知症短期集中リハビリテーションを実施した場合、算定は可能か。

(答)同一法人の他のサービスにおいて実施した場合は算定できない。

21.3.23 介護保険最新情報vol.69 平成21年4月改定関係Q&A(vol.1)

 

問105 3月間の実施期間中に入院等のために中断があり、再び同一事業所の利用を開始した場合、実施は可能か。

(答)同一事業所の利用を再開した場合において、介護老人保健施設、介護療養型医療施設においては前回入所(院)した日から起算して3月、通所リハビリテーションにおいては前回退院(所)日又は前回利用開始日から起算して3月以内に限り算定できる。但し、中断前とは異なる事業所で中断前と同じサービスの利用を開始した場合においては、当該利用者が過去3月の間に、当該リハビリテーション加算を算定していない場合に限り算定できる。

21.3.23 介護保険最新情報vol.69  平成21年4月改定関係Q&A(vol.1)

 

問106 一般の短期集中リハビリテーション実施加算は認定日が起算日となっているが、本加算制度の起算日を退院(所)日又は利用開始日とした理由如何。

(答)認知症、特にアルツハイマー病等の変性疾患においては発症時期が明確ではないことが多く、今回改定において軽度の認知症だけではなく、中等度から重度の認知症も対象に含めたため、起算日を認定日ではなく、利用開始日とした。

21.3.23 介護保険最新情報vol.69 平成21年4月改定関係Q&A(vol.1)

 

問107 通所開始日が平成21年4月1日以前の場合の算定対象日如何。

(答)平成21年4月1日以前の通所を開始した日を起算日とした3ヶ月間のうち、当該4月1日以降に実施した認知症短期集中リハビリテーションが加算対象となる。
例:3月15日から通所を開始した場合、4月1日から6月14日までの間に、本加算制度の要件を満たすリハビリテーションを行った場合に加算対象となる。

21.3.23 介護保険最新情報vol.69 平成21年4月改定関係Q&A(vol.1)

 

問42 認知症短期集中リハビリテーション実施中又は終了後3ヶ月に満たない期間に、脳血管疾患等の認知機能に直接影響を与える疾患を来たし、その急性期の治療のために入院となった場合の退院後の取扱い如何。

(答)認知症短期集中リハビリテーション実施中又は終了後3ヶ月に満たない期間に、脳血管疾患等の認知機能低下を来す中枢神経疾患を発症、その急性期に治療のために入院し、治療終了後も入院の原因となった疾患の発症前と比し認知機能が悪化しており、認知症短期集中リハビリテーションの必要性が認められる場合に限り、入院前に利用していたサービス、事業所に関わらず、介護老人保健施設、介護療養型医療施設においては入所(院)した日から起算して新たに3 月、通所リハビリテーションにおいては利用開始日から起算して新たに3 月以内に限り算定できる。

21.4.17 介護保険最新情報vol.79 平成21年4月改定関係Q&A(vol.2)

7.参考

8.最後に

認知症短期集中リハビリテーション実施加算は認知症の利用者に対してアプローチを行う大切な加算です。

Pスケも老健勤務の時に認知症リハを行うことで、MMSEやHDS-Rの点数が改善していく利用者を見てきました。

このような加算をしっかり取得し、認知症利用者が在宅復帰出来るように支えていきましょう。