いつもお世話になっています!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。
唐突ですが『自立支援』という言葉。
介護施設に勤めているとよく耳にする言葉ですよね?
ただ簡単に使っている『自立支援』という言葉を今まで考えたことありますか?
ってことで、今回は『介護現場で働く人は知っておこう!今後の利用者の自立支援』について話したいと思います。
1.そもそも自立支援とは?
自立支援とよく聞きますが、果たして介護保険での自立支援とはなんでしょう?
その答えは介護保険法の(目的)第一条に記載されています。
(目的)
第一条 加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。引用:介護保険法
というように介護状態になった人達に対してサービスを提供。
ご自身でなるべく自立した日常生活が出来る事が介護保険の目的。
介護保険下で働いている者が目指さなければならないところです。
2.介護保険は年々自立支援色が濃くなってる
今後は団塊の世代が後期高齢者になる2025年がまもなく訪れようとしています。
団塊の世代が後期高齢者になってくると少子高齢化となっている昨今、社会保障給付費の医療・介護にかかる金額は、、、
2012年度は43.5兆円
2025年度は73.8兆円
引用:財務省財政制度等審議会財政制度分科会の資料「社会保障について」(2018/4/11)
となり、実に30兆円越えの予算が必要になってくると推測されます。
そのために国はこれ以上費用を増やさないために予防医療や介護度を上げないような政策に現在着手してきています。
そうなると自立支援の目的を掲げている介護保険では、近年予防医療・介護や自立支援を行った場合にインセンティブを付ける介護報酬になってきました。
3.自立支援も難しい
このように今後はより、予防医療・介護や自立支援を行ったサービスには加算が付くような状況が増えると考えられます。
介護度の低い方や『あれがしたい!』など明確な自立に向けての目的を持っている利用者に対して、
的確なケアやリハビリ、環境調整、地域資源など様々なサービスを提供する事で動作が自立する利用者は出てくると思います。
しかし介護度が重い方やヒアリング評価を行っても自立するには難しい、目的が見いだせない利用者は少なからず存在します。
このような利用者には頭を悩ます事も多いでしょう。
4.『自立』だけでなく『自律』も目指し、出来ることを増やす
重度の身体機能障害がある利用者ほど全ての事を自立して生活することは難しくなってきます。
なので万人に自立を促すのでは無く、『自律』も支援出来る体制を作るべきなんじゃないかなと思います。
自律とは、
自律
他からの支配・制約などを受けずに、自分自身で立てた規範に従って行動すること。
引用:コトバンク
であり、利用者自身が立てた方向に向かって、出来る事は自身でしてもらい、出来ない事はサポートするような体制を作らないといけないです。
そうしてしたいこと、出来ることを増やす事が大切なんだと感じます。
5.最後に
今後は『じりつ(自立・自律)支援』がより重要になってきます。
疾患を抱えて、長年不自由になった状態から自律を引き出すのは難しい事ですが、これを引き出すのは私達専門職です。
じりつ支援を行い、利用者のQOLが上がるような取り組みを行いましょう。