いつもお世話になっています!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。
病院や介護現場で働いていると、見かける光景があります。
それは椅子や車いすに座っている方が『仙骨座り』になっている光景です。
この『仙骨座り』は様々なデメリットを生じます。
って、ことで今回は『注意してる?仙骨座りのデメリットについて』話そうと思います。
1.合っていない車いすや椅子に座ると
仙骨座りになる原因は骨変形など、もともとの姿勢不良もあります。
ただ、病院や介護施設での仙骨座りの原因として挙げられるのが、環境因子が主の原因です。
その中でもご本人の身体に合っていない車いすや椅子に座ることが仙骨座りの要因の一つと考えられます。
身体に合っていない車椅子や椅子に長時間座っていることが多いと、疼痛や苦痛などによって仙骨座りになり易いとされています。
2.仙骨座りのデメリット
仙骨座りを長時間行うことで下記の様々なデメリットが生じてきます。
- 疼痛(特に臀部)
- 身体の傾き(疼痛回避の為)
- 褥瘡
- 食事や机上動作
- 誤嚥リスクの上昇
- 呼吸器系
- 排泄等
上記のような状況が続くと活動性の低下や疾病にかかりやすくなってしまい、ADL(日常生活動作)・QOL(生活の質)の低下が懸念されます。
3.状況に応じては仙骨座りもO.K
仙骨座りには様々なデメリットが生じますが、状況に応じて仙骨座りをしなければならない事があります。
それは
脊椎変形や骨変形により、関節の可動性が全く見られない方です。
臥床時はまっすぐ寝れるのに、起きたら背骨が曲がる人などとは違い、姿勢が違っても同じ背中の曲がり方をしていたりする人達です。
円背や脊柱拘縮、骨盤の動きが見られなければ、無理に姿勢を正そうとすると違う所に痛みがでてしまいます。
なのでこのように変形して関節の可動性が見られない方達は無理に姿勢を正そうとせずにシーティングをすることが重要となってきます。
4.仙骨座りの対処法
椅子や車いすが合わず、仙骨座りになっている対処法として、適切なシーティングを行うことが大切です。
例えば…
- 適切な座クッション・背クッションの選定
- 背張り調整
- イスの高さ調整
- 座幅・座奥行
- 定期的な除圧など
仙骨座りになる方をしっかりと評価し、その人にあった対処を行う必要があります。
またすべり止めマットを座面に敷いてしまうと滑り落ちにくくなると言われますが、逆に摩擦が生じお尻が痛くなってしまい仙骨座りを助長してしまいます。
5.最後に
今回は仙骨座りのデメリットについてお話いたしました。
仙骨座りは長期間行うと身体に様々な支障を来し、ADL・QOLの低下に繋がります。
利用者・患者に適切なケアを提供できるように心がけていきましょう。