いつもお世話になってます!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。
前回『適切な車椅子選定の考え方~機能から考えよう編~』を話しましたが、今回は続きをお伝えしようと思います。
題して、『適切な車椅子選定ポイント~車椅子の機能以外で関与する要因 その①~』です!
1.車椅子に関与する機能以外の要因
前回の『適切な車椅子選定の考え方~機能から考えよう編~』で車椅子の機能として
- 移動
- 姿勢
- 移乗
を話しました。
車椅子の機能だけではなく、それ以外の要因も生活していくには重要なものがあります。
車椅子の機能以外で関与する要因として
- 本人の身体能力
- 介助者の能力
- 住環境
- 車椅子に関与する福祉用具
引用:第35回日本リハビリテーション工学会 車いすSIG講習会テキスト
があります。
これらも車椅子に密接な関係があるので、まずは最初の二つ。
- 本人の身体能力
- 介助者の能力
を説明していきたいと思います。
2.本人の身体能力
車椅子にとって機能の次に大事なことは、ご本人の身体能力です。
例えば
- どんな疾患や障害を持っているか
- 精神状態
- 生活リズムなど
様々な観点から考えていく必要があります。
また身体能力の程度によって、車椅子の機能『移動』『姿勢』『移乗』にも関わってきます。
『移動』だけに着目したら
- 片手片足駆動
- 両下肢駆動
- 両上肢駆動
- 電動駆動など
様々な方法が考えられます。
『姿勢』に関しては、
- 座位保持時間はどれくらいか?
- 普通型車椅子かティルト・リクライニング型車椅子か?
- 褥瘡の有無など
様々な要因を検討しなければなりません。
『移乗』に関して、
- 車椅子へ移乗する際に、どのように移乗するのか?
- 立位移乗なのか、座位移乗なのか、リフトなのか
という点を考慮しなければなりません。
3.介助者の能力
車椅子利用者の身体状況により介助者の介助量や能力にも左右されます。
まず考慮しなければならないのは、誰が介助者になるかです。
- 配偶者?
- 兄妹?
- 子供?
- 親戚?
介助スキルや体格、性別などによっても異なってきます。
また車椅子の介助には以下の内容が考えられます。
- 駆動による介助
- 姿勢変換の介助
- 移乗の介助
3.1.駆動による介助
- どの状況の駆動時に介助が必要か?
- 屋内は大丈夫だけど、屋外は難しい?
- 介助者の体格差があり押しにくい
- 介助時に狭いところでの取り回し
などの問題が考えられます。
3.2.姿勢変換の介助
姿勢変換の介助は
- 介助者が利用者の姿勢を変えられるか?
- ティルト機構などの車椅子の操作ができるか?
などがあります。
3.3.移乗の介助
移乗の介助は
- どのような方法で行うか
- 介助量はどれくらいか
- 福祉用具を使用するのか
などの観点から考えていく必要があります。
4.まとめ
車椅子の機能以外で影響を与える要因として
- 本人の身体能力
- 介助者の能力
- 住環境
- 車椅子に関与する福祉用具
があります。
今回は『本人の身体能力』と『介助者の能力』を挙げましたが、ほんの一例にしか過ぎません。
実際の現場では多種多様な状況が考えられるので、様々な方法で対応していきましょう。