いつもお世話になってます!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。
介護保険には様々な退所前後に関わる加算が存在し、その中に『訪問看護指示加算』という名前の加算が存在します。
ってことで、今回は『施設から訪問看護に指示を!訪問看護指示加算の算定要件とQ&A』について話したいと思います。
目次
▼目次▼
1.訪問看護指示加算とは?
介護保険の加算の中には『訪問看護指示加算』と言うのがあります。
この訪問看護指示加算とは、どのようなものでしょうか?
訪問看護サービスを開始する際は、主治医からの訪問看護指示書が必要です。
しかし老人保健施設(以下、老健)等の施設から退所し、居宅で直ぐに訪問看護サービスを利用する場合。
在宅の主治医の診察が間に合わず、訪問看護指示書が作成出来なくて直ぐに訪問看護サービスが利用できない状況が発生します。
このような状況を少しでも無くし、支障なく訪問看護サービスを受けられるよう、老健等の医師が訪問看護指示書を作成・交付をした際に算定出来るようにしたのが訪問看護指示加算となっています。
2.対象施設
訪問看護指示加算が算定出来る施設は以下の施設です。
- 介護保健施設
- 介護療養施設
- 介護医療院
3.加算点数
訪問看護指示加算の加算点数は以下のようになっています。
点数 | |
訪問看護指示加算 | 300単位 |
訪問看護指示加算の算定回数は入所者1人につき1回が限度です。
4.算定要件
訪問看護指示加算を算定するにあたり、以下の用件を満たす又は注意点を守らなければなりません。
4.1.訪問看護指示書が有効な事業所
訪問看護指示加算を算定する際に訪問看護指示書が有効に使える事業所は決められています。
訪問看護指示書の有効に使える事業所とは
- 訪問看護ステーション
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所
- 看護小規模多機能型居宅介護事業所
となっており、『定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所』と『看護小規模多機能型居宅介護事業所』の場合は『看護サービス』を行う時に限り訪問看護指示書が必要です。
4.2.入所者の同意
訪問看護指示加算では、訪問看護指示書を交付する前に入所者の同意が必要です。
4.3.指示期間の記載がない場合
訪問看護指示加算で訪問看護指示書を作成した時に、指示期間が記載されていない場合があるとします。
このような場合は支持期間の有効として、『1月』であると定められています。
4.4.訪問看護指示書の交付
訪問看護指示加算で作成する訪問看護指示書は、医師の診療後、速やかに作成・交付する必要があります。
また訪問看護指示加算を取得する入所者の求めに応じて、対象の入所者や家族等を介して訪問看護指示書を訪問看護ステーション等に交付してもらっても構いません。
その他に、訪問看護指示書を交付した訪問看護ステーションからの訪問看護に関する相談などは、懇切丁寧に対応することが求められています。
4.5.診療録に添付
訪問看護指示加算で作成した訪問看護指示書は、訪問看護ステーション等に交付した際
必ず交付した訪問看護指示書の写しを診療録に添付する必要があります。
5.Q&A
Q11.入所(院)の選定する訪問看護ステーションが老人保健施設(介護療養型医療施設)に併設する場合も算定できるか。A.退所(院)時に1回を限度として算定できる。
6.参考
- 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(平成30年度)
- 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(平成30年度)
- 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(短期入所サービス及び特定施設入居者生活介護に係る部分)及び指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について(平成30年度)
- 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(短期入所サービス及び特定施設入居者生活介護に係る部分)及び指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について(平成27年度)
7.最後に
訪問看護指示加算は退所後の居宅サービスを滞りなく使用していくために重要な加算になっています。
訪問看護指示加算以外にも、様々な退所後を支える加算があるのでそれらを上手く使って入所者を支えていきましょう