いつもお世話になってます!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。
デイケアや老健などの介護保険制度下の施設で働いている時、麻痺のある利用者さんの装具を作り直す機会がありました。
装具を作り直す際に、
という疑問がありました。
ってことで、今回は『義肢装具申請は医療保険?障害者手帳?どっちですればいいの?』ってことを話したいと思います。
▼目次▼
治療用装具は医療、更生用義肢・装具は身体障害者手帳
結論から言うと、
治療用装具=医療保険
更生用義肢・装具=身体障害者手帳
という考え方で作成していきます。
治療用として作成するのなら『医療保険』
生活や就労等の更生用なら『障害者手帳』
と考えていいと思います。
なのでこのように区別を明確にして、義肢装具を作成する必要があります。
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申請方法によって用途が違うのを理解しよう
では『治療用装具』と『更生用義肢・装具』の違いを詳しく見ていくと?
以下のように義肢装具には、2種類の用途に分けられます。
- 治療用装具
- 更生用義肢・装具
です。
『治療用装具』は疾患を患い、回復過程で医師が必要と判断した際に作成されます。
一方『更生用義肢・装具』はある程度、身体状況が落ち着き、生活上で必要な動作を援助する際に使用するものです。
この2種類が主に、老健や特養等の介護保険制度下で装具を申請する時に使用する事が多いです。
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義肢装具作製の公的な制度
医療保険や介護保険を含め、他にも公的な制度が5つあります。
- 労災保険
- 医療保険
- 障害者総合支援法(以下、身体障害者手帳)
- 戦傷病者特別援助法
- 生活保護、医療扶助
特に介護保険制度下で働いている場合は、『医療保険』か『身体障害者手帳』を使って作成する事が多いです。
それでは『医療保険』と『身体障害者手帳』の特徴を以下に挙げたいと思います。
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医療保険
医療保険では『療養費』という形で義肢装具の支給が可能となります。
この療養費では以下のような文言があります。
保険医が疾病又は負傷の治療上必要であると認めて患者に装具を装着させた場合に、患者が支払った装具購入に要した費用について、保険者はその費用の限度内で療養費の支給を行うこととなっている。
この『保険医が治療上必要である』との記載がされており、この記載により医療保険では『治療用装具』を作成する事が出来ます。
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補装具費支給制度
障害者手帳を利用して装具を作製するのは、『補装具費支給制度』という仕組みを使用します。
『補装具費支給制度』の説明の中に以下の記述があります。
二 障害者等の身体に装着することにより、その日常生活において又は就労若しくは就学のために、同一の製品につき長期間にわたり継続して使用されるものであること
なので『日常生活で長期間使われる』というところから、身体障害者手帳を使用して出来るのは『更生用義肢・装具』であることが分かります。
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労災、戦傷病者特別援助法も気にしよう
医療保険や身体障害者手帳などを使用して義肢装具を作製する前に、利用者が『労災』や『戦傷病者』であるかのチェックが必要です。
優先順位として
- 『労災』 > 『医療保険』
- 『労災』 > 『戦傷病者』 > 『身体障害者手帳』
なので、その点を理解しておくことも大事です。
まとめ
義肢装具は種類分別として
- 治療用装具
- 更生用義肢・装具
に分かれていて、
- 治療用装具 = 医療保険
- 更生用義肢・装具 = 身体障害者手帳
という判断が出来ます。
どの制度で装具作製をするのかは、主治医や義肢装具士等と相談して作製していきましょう。