いつもお世話になってます!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。
まだPスケが若かりしころ、職場の介護士さんにこんな事を言われた事があります。
皆さんもこんな話を聞いたことありませんか?
その時に色々調べたら、離床センサーは使用目的によって身体拘束になることが分かりました。
ということで今回は『離床センサーは本当に身体拘束になるの?』ってことを話したいと思います。
▼目次▼
A施設の場合
例えば、AとBという二つの施設があるとします。
A施設ではこのような理由で使用していました。
このような使い方をすると「身体拘束」になってしまいます。
A施設はなぜ身体拘束なのか
なぜA施設の状態が『身体拘束』なのでしょうか?
それは「本人は起きたい意思があるのに、ベッドから起きあがらせない。」というスタッフの勝手な都合で「利用者の行動を制限する」ために使用しているからです。
これは利用者さんの尊厳なんてあったもんじゃありません。
なので、このようなスタッフの身勝手で離床センサーを使用しているのは、身体拘束に当てはまると考えられます。
一方、B施設では
では、もう一つのB施設ではどうでしょう?
このような場合はどうでしょう?
Pスケの見解は、身体拘束に当たらないと思います。
何でかと言うと、以下の点が考えられます。
- センサーの目的が抑制ではない
- 人としての尊厳が保たれている
A施設では『寝かしつける』と言う理由で身体拘束をしてました。
しかしB施設では次に起こる行動を把握し、介助するという人権の尊重が働いています。
このように行動を制限せず、利用者さんの意思を尊重した形を取れば離床センサーも身体拘束にはならないのです。
そもそも身体拘束の定義って?
身体拘束とは下記のように述べられてます。
患者本人の生命の保護、自他への重大な身体損傷を防ぐために行われる行動制限である
引用:wikipedia
なのでA施設のような行動を制限するという為にセンサーを使用するのは身体拘束となります。
これは大きなケガを防ぐという意味ではメリットがあるかもしれません。
しかし過剰に行うと、利用者にとって多大な被害を被る恐れがあり、それが下記の弊害になります。
1.身体的弊害
- 食欲の低下、脱水、褥瘡、関節拘縮、全身の筋力低下、感染症への抵抗力低下など
2.精神的弊害
- 認知症の進行、利用者の身体的苦痛、利用者の生きる苦痛
- 家族の精神的苦痛(施設内弊害)スタッフの精神的ダメージ
- 無感覚、あきらめ、気力低下
- 個別的ケア能力の衰退、危機管理能力の衰退
4.社会的弊害
- 高齢者施設への不信、評価の低下
- ケアの社会的評価の低下と人材不足
このように身体拘束を行ってしまうと、利用者さんと介護従事者共にデメリットしか残らない状態になってしまうのです。
なので、身体拘束は何事があっても施設で行ってはダメなのです。
まとめ
身体拘束は心身の低下を引き起こし、人としての尊厳を奪うものです。
センサーは鳴ってからのその後の対応によって身体拘束にもなるし、安全に行動が出来るような手助けができる道具にもなります。
もう一度センサーを使っている人に対して
身体拘束されず、尊厳が守られているか
このことを再確認して日頃のケアをより良くしていきましょう。