いつもお世話になってます!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。
平成30年度の介護報酬改定で新たに設置された施設があります。
その名前を『介護医療院』といいます。
皆さんはそもそも、『介護医療院』ってどんな施設かわかりますか?
なかなかわかりにくいと思うので、今回は『介護医療院って何?わかりやすく説明します』について話したいと思います。
1.介護医療院が創設されたわけ
今回の介護報酬で制定された介護医療院という言葉は、あまり馴染みが無いかもしれません。
それもそのはず、介護医療院は平成30年度の介護報酬改定で創設された新しい施設形態だからです。
では、なぜ介護医療院が創設されたのでしょう?
その一つに療養病床問題があります。
療養病床は病気を発症して、治療後数ヶ月経ち、長期入院する必要がある患者に対して設置されている病院です。
その療養病床には法律上二つあり、医療療養病床と介護療養病床があります。
しかしこの二つの療養病床。
特に大きな違いは無く、入院患者の背景や中身に大きな差が見られなかったことから、平成23年度末で介護療養病床の廃止が決定しました。
廃止決定はしたものの、この介護療養病床の廃止・転換は上手く行かず、平成29年度まで延長されましたが検討会や特別議会での議論の結果、介護医療院創設という形になりました。
2.介護医療院とは?
では、介護医療院とはどのような場所でしょうか?
介護医療院に求められているキーワードとして、、、
長期療養可能な
医療+介護
が受けられる施設です。
簡単に言うと、医療が提供できる“終の棲家“だというところです。
療養病床では『医療』提供が優先のため、病院によっては動ける人もベッド上で1日過ごすことが多くあったと思います。
そこに療養病床で提供してきた『医療』に、日々のケアやレクリエーション、余暇活動など自立支援を目的とした『介護』を提供するようになったのです。
3.他の施設との違い
介護保険には、同じ“終の棲家“の代表として特養があります。
しかし特養との大きな違いが一つあります。
それは
医療ニーズが高い人が入所しているところだというところです。
それは基本報酬の算定要件に記載されている対象者を見ればわかります。
項目として、、、
- 重篤な身体疾患又は合併症を有する認知高齢者
- 喀痰吸引、経管栄養、インスリン注射が実施された者
- ターミナルケアの実施
これらの利用者の割合が最大で50%を上回らなければ算定できない為、このような状態の利用者が必然と多くなってきます。
そのため特養などと比べ、医師が常駐している体制が介護医療院にはあるのです。
4.選ぶ際は注意が必要
このように介護医療院は今までになかった
『介護』+『医療』
が合わさった“終の棲家“として、とても魅力のある施設の一つとなっています。
しかしまだ平成30年度から開始となっているため日が浅く、場所によっては今までの療養病床のようなベッド上での生活が行われている施設も見受けられます。
そのような施設を見極める為、もし入所を考えている場合は、見学などをして検討することをお勧めします。
5.最後に
今後の超高齢社会に対応するため、また財源を確保するために国は様々な政策を展開していきます。
その一つが介護医療院であり、様々な高齢者のニーズを支える一つの施設となっています。
住まいとしての施設は数多く存在するので、それぞれの施設の特徴をとらえていくことが大事だと感じます。