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【令和6年度対応】配置医師緊急時対応加算とは?算定要件・単位数・Q&Aをわかりやすく解説

配置医師緊急時対応加算 算定要件 人員不足

いつもお世話になってます!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。

特別養護老人ホームでは、入所者の高齢化や医療ニーズの増加に伴い、夜間や休日を含めた迅速な医療対応がこれまで以上に求められています。

そのような背景から創設されたのが**「配置医師緊急時対応加算」**です。

この加算は、配置医師が早朝・夜間・深夜に緊急で施設を訪問し診療を行った場合に評価される加算であり、入所者が安心して施設で生活を続けられる体制づくりを目的としています。

令和6年度介護報酬改定では、配置医師緊急時対応加算そのものの算定要件に大きな変更はありません。

しかし、特別養護老人ホームにおける医療提供体制や協力医療機関との連携強化が進められており、これまで以上に適切な運用が重要となっています。

この記事では、厚生労働省の告示・留意事項通知・Q&Aをもとに、

まで、実務担当者にも分かりやすく解説します。

これから算定を検討している施設の方や、算定要件を再確認したい方は、ぜひ最後までご覧ください。 

目次

1.配置医師緊急時対応加算とは?

配置医師緊急時対応加算とは、特別養護老人ホーム等において、配置医師が入所者の急変など緊急時に早朝・夜間・深夜に施設を訪問し、必要な診療を行った場合に算定できる加算です。

平成30年度介護報酬改定で創設され、現在も特別養護老人ホームの医療提供体制を支える重要な加算として位置付けられています。

以前は、夜間や深夜に配置医師が緊急対応を行っても、介護報酬上の評価がなく、医師への謝金や交通費などを施設が独自に負担するケースも少なくありませんでした。

この加算が創設されたことで、配置医師による迅速な対応が評価されるようになり、

  • 入院が必要となるケースの減少
  • 看取り介護の充実
  • 入所者・家族の安心感の向上
  • 特別養護老人ホームにおける医療提供体制の強化

につながることが期待されています。

また、令和6年度介護報酬改定では、協力医療機関との連携体制の強化や、施設における医療提供体制の充実が重視されています。

そのため、本加算を算定する施設においても、配置医師との連携体制や緊急時の対応方法を日頃から整備しておくことが重要です。

2.令和6年度介護報酬改定で変更点は?

「配置医師緊急時対応加算」は、平成30年度介護報酬改定で新設され、令和6年度介護報酬改定でも継続して算定できる加算です。

令和6年度改定では、この加算自体の単位数や算定要件に大きな変更はありません

しかし、今回の介護報酬改定では、特別養護老人ホームにおける医療提供体制の充実が重点項目として位置付けられました。

特に、

  • 協力医療機関との連携体制の強化
  • 緊急時の24時間対応体制の確保
  • 入院が必要となった場合の円滑な受入れ体制
  • 配置医師や看護職員との連携強化

などが求められています。

つまり、配置医師緊急時対応加算そのものは大きく変わっていなくても、算定要件の前提となる医療連携体制はこれまで以上に重要になったと考えてよいでしょう。

そのため、現在この加算を算定している施設はもちろん、これから取得を検討している施設も、配置医師や協力医療機関との連携方法を改めて確認しておくことが大切です。

Pスケのワンポイント

実地指導では、「配置医師と24時間連絡が取れる体制があります」と口頭で説明するだけでは十分とはいえません。

例えば、

  • 誰が配置医師へ連絡するのか
  • 夜間・休日の連絡先
  • 医師が不在の場合の対応方法
  • 協力医療機関との連携方法

などが書面で整理され、職員へ周知されているかを確認されることがあります。

マニュアルや緊急時対応フローを整備しておくことで、実際に動く時や実地指導でも説明しやすくなります。

3.算定できる施設

配置医師緊急時対応加算を算定できるのは、配置医師の配置が義務付けられている次の施設です。

 

サービス名算定可否
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

なお、介護老人保健施設(老健)や介護医療院、介護療養型医療施設では算定できません。

これは、それぞれ医師配置基準や評価される加算体系が異なるためです。

 💡Pスケのワンポイント

「特養だから算定できる」と思われがちですが、施設種別だけでは算定できません。

看護体制加算(Ⅱ)の算定や届出など、複数の要件を満たして初めて算定可能となります。

新規で取得する場合は、「対象施設だから大丈夫」と判断せず、算定要件を一つずつ確認しておきましょう。 

4.単位数

引用:平成30年度介護報酬改定の主な事項

配置医師緊急時対応加算は、配置医師が早朝・夜間・深夜に緊急で施設を訪問し診療を行った場合に算定できます。

算定区分は、診療を行った時間帯によって異なります。

 

時間帯単位数
早朝(6:00~8:00)・夜間(18:00~22:00)650単位/回
深夜(22:00~6:00)1,300単位/回

時間帯の定義

深夜帯は医師の負担が特に大きいことから、早朝・夜間の2倍となる1,300単位が設定されています。

また、この加算は1日単位ではなく「1回の緊急診療ごと」に算定します。

そのため、単位数だけでなく、「緊急性があったこと」や「配置医師が実際に施設を訪問して診療したこと」が重要な算定要件となります。

算定する際の注意点

単位数だけを見ると比較的高い加算ですが、時間帯だけ満たせば算定できるわけではありません。

例えば、

これらは配置医師緊急時対応加算の対象にはなりません。

「緊急性」と「配置医師による訪問診療」の両方がそろって初めて算定できます。

 💡Pスケのワンポイント

現場では、「22時をまたいだ場合はどちらの単位数になるの?」と質問されることがあります。

例えば、

  • 21時50分に診療開始し、22時20分に終了
  • 5時50分に診療開始し、6時20分に終了

このように時間帯をまたぐケースでは、診療時間全体に占める割合を考慮して判断する必要があります。

厚生労働省のQ&Aでは、対象時間帯がごくわずかしか含まれていない場合は算定できないとされています。

時間だけで判断せず、診療の実態に基づいて適切に算定することが重要です。

 

5.算定要件

配置医師緊急時対応加算を算定するためには、単に配置医師が診療を行えばよいわけではありません。

厚生労働省が定める算定要件をすべて満たしたうえで、緊急時に配置医師が施設を訪問し診療を行った場合に算定できます。

主な算定要件は次のとおりです。

 ① 配置医師と施設との間で緊急時の対応方法を定めていること

施設と配置医師の間で、あらかじめ次のような内容を書面などで取り決めておく必要があります。

  • 入所者の病状や注意事項の情報共有方法
  • 曜日や時間帯ごとの連絡方法
  • 配置医師へ連絡するタイミング
  • 緊急時の診療体制

緊急時に慌てて対応することがないよう、日頃から体制を整備しておくことが重要です。

 ② 24時間対応できる体制を確保していること

次のいずれかの体制を整えている必要があります。

  • 複数名の配置医師を配置している
  • 配置医師と協力医療機関の医師が連携し、24時間対応できる体制を確保している

配置医師が休暇や学会などで対応できない場合でも、必要な医療を提供できる体制が求められています。

また緊急時の注意事項や病状等の具体的な取り決めをしていかなければなりません

例えば、

  • 情報共有の方法
  • 曜日や時間帯ごとの医師との連携方法
  • 診察を依頼するタイミング

を書面に残す必要があります。

 

 ③ 配置医師の届出を忘れずに

配置医師緊急時対応加算は事前に対応する配置医師の届出が必要となります。

この届出に記載された配置医師のみが算定が可能なので、登録を忘れない様にしましょう。

 

届出を行う際は

が必要になるので注意をしてください。

届出をしていない場合や、届出内容と実際の運用が異なる場合は算定できないため注意しましょう。


④ 看護体制加算(Ⅱ)を算定していること

配置医師緊急時対応加算は、看護体制加算(Ⅱ)を算定していることが要件です。

看護職員との24時間連絡体制が確保されていることも前提となるため、加算の取得状況を事前に確認しておきましょう。


⑤ 緊急に診療が必要であった理由を記録すること

配置医師が早朝・夜間・深夜に診療を行った場合は、

  • 緊急で診療が必要となった理由
  • 配置医師へ連絡した時刻
  • 診療開始時刻
  • 診療内容

などを記録しておく必要があります。

実地指導では、「なぜ夜間に診療が必要だったのか」が記録から確認できることが重要です。


💡Pスケのワンポイント

算定要件の中で、私が特に重要だと感じるのは**「24時間対応体制」と「記録」**です。

実際の現場では、配置医師との連携体制はできていても、「連絡方法が書面化されていない」「記録に緊急性が書かれていない」といったケースを見かけることがあります。

例えば、

 「発熱のため配置医師が診察」

だけでは、なぜ夜間の診療が必要だったのかが分かりません。

一方で、

 「20時30分に39.2℃の発熱と呼吸苦を認めたため配置医師へ連絡。配置医師が21時15分に来所し診察。」

このように経過を具体的に記録しておくことで、診療の必要性が第三者にも伝わりやすくなります。

「誰が見ても緊急性が分かる記録」を意識することが、適正な算定につながります。

6.配置医師緊急時対応加算が算定できるケース

配置医師緊急時対応加算は、配置医師が入所者の急変などにより、早朝・夜間・深夜に緊急で施設を訪問し診療を行った場合に算定できます。

ただし、「時間帯が対象だから」「配置医師が来所したから」という理由だけでは算定できません。

緊急性があり、その時間帯に診療を行う必要があったことが重要なポイントです。

算定できる具体例

次のようなケースでは、配置医師緊急時対応加算の対象となる可能性があります。

  • 38℃以上の発熱があり、全身状態の悪化が認められたため、配置医師が緊急で診療した場合
  • 呼吸状態が急激に悪化し、酸素投与や薬剤調整などのため配置医師が診療した場合
  • 血圧低下や意識レベルの変化がみられ、緊急の医学的判断が必要となった場合
  • 転倒後に骨折や頭部外傷が疑われ、配置医師が施設で診察した場合
  • 看取り期の入所者が急変し、配置医師が診療や必要な医学的処置を行った場合

いずれの場合も、「緊急で配置医師による診療が必要だった」と説明できることが大切です。

 死亡診断を行った場合も算定できる

配置医師緊急時対応加算には例外があり、看取り期の入所者に対して配置医師が死亡診断を行った場合も算定対象となります。

ただし、厚生労働省の留意事項では、あらかじめ入所者や家族に対して看取りについて十分な説明が行われていることが前提とされています。

そのため、

  • 看取り介護の同意書
  • 看取り介護計画
  • 家族への説明記録

などを適切に整備しておくことが重要です。

 💡Pスケのワンポイント

「夜間に発熱したから算定できる」と考えてしまうケースがありますが、発熱だけでは算定できるとは限りません。

例えば、解熱剤を使用して様子観察で問題ない状態であれば、必ずしも配置医師が夜間に診療する必要はない場合があります。

一方で、

  • 呼吸状態が悪化している
  • 血圧が著しく低下している
  • 意識レベルが低下している
  • 看取り期で医師の診察が必要と判断された

など、その時間帯に医学的判断が必要だったことが重要になります。

実際の算定では、「夜だから」ではなく、**「緊急で診療が必要だった理由」**を意識することが大切です。

迷った場合は、

「翌朝まで待てた診療ではなかったか?」

という視点で考えると、判断しやすくなります。 

7.配置医師緊急時対応加算を算定できないケース

配置医師緊急時対応加算は、配置医師が施設を訪問して診療を行った場合であっても、すべての診療が算定対象となるわけではありません。

厚生労働省の通知やQ&Aでは、「緊急性があること」「配置医師による診療であること」が前提となっています。

ここでは、実際によくある「算定できないケース」を紹介します。


定期回診・計画的な診療

配置医師があらかじめ予定されていた回診を行った場合は、配置医師緊急時対応加算は算定できません。

例えば、

などは、緊急時の診療ではないため対象外です。

時間帯が早朝・夜間・深夜であっても、計画的な診療は算定できません。


協力医療機関の医師のみが対応した場合

配置医師緊急時対応加算は、配置医師が診療した場合のみ算定できます。

そのため、

  • 協力医療機関の当直医
  • 救急外来の医師
  • 他院の医師

が対応した場合は算定対象外です。

これは厚生労働省Q&Aでも明確に示されています。


電話による指示だけの場合

配置医師が電話やオンラインのみで指示を行い、施設へ訪問していない場合は算定できません。

例えば、

  • 解熱剤の指示
  • 点滴の指示
  • 翌朝受診の指示

だけでは対象外となります。

実際に配置医師が施設を訪問し、診療を行うことが必要です。


緊急性が認められない場合

夜間に配置医師が診療したとしても、緊急性が認められない場合は算定できません。

例えば、

  • 数日前から続いている便秘
  • 慢性的な浮腫
  • 定期採血
  • 定期処方

などは緊急診療とは考えられません。


対象時間帯以外の診療

配置医師緊急時対応加算は、

の診療が対象です。

そのため、日中(8時~18時)の診療については算定できません。


 8.死亡診断を行った場合は算定できる?

配置医師緊急時対応加算は、原則として入所者の急変などにより、配置医師が早朝・夜間・深夜に緊急で診療を行った場合に算定できます。

一方で、「死亡診断を行った場合も算定できるのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、一定の条件を満たす場合は、死亡診断であっても配置医師緊急時対応加算を算定できます。


看取り介護を前提とした死亡診断が対象

厚生労働省の留意事項では、看取り介護を実施している入所者について、配置医師が早朝・夜間・深夜に施設を訪問し、死亡診断を行った場合は算定可能とされています。

これは、看取り介護では入所者の状態変化に応じて配置医師が迅速に対応することが重要であり、その体制を評価する趣旨によるものです。


事前の説明と同意が重要

死亡診断による算定が認められるためには、日頃から看取り介護に関する説明や同意を得ておくことが重要です。

例えば、次のような対応を行っておくとよいでしょう。

  • 看取り介護について本人・家族へ十分に説明している
  • 看取り介護計画を作成している
  • 看取り介護の同意書を取得している状態
  • 変化があった際の連絡方法を家族と共有している

これらの準備を行っておくことで、急変時にも円滑な対応につながります。


死亡確認だけではなく、経過の記録も残す

死亡診断を行った場合は、「死亡確認を行った」という記録だけでは十分とはいえません。

例えば、

  • 急変した時間家族への連絡時刻
  • 配置医師へ連絡した時刻
  • 配置医師が来所した時刻
  • 診療・死亡診断を行った内容
  • 家族への説明内容

など、一連の経過を記録しておくことが大切です。

これらの記録は、適正な加算算定だけでなく、実地指導や家族への説明の際にも重要な資料となります。


💡Pスケのワンポイント

現場では、「死亡診断なら必ず算定できる」と誤解されることがあります。

しかし、重要なのは『看取り介護の経過の中で、配置医師が緊急に対応した』という点です。

例えば、配置医師との連携が十分でなく、看取りの方針や家族への説明が行われていない場合は、後から説明に苦慮することがあります。

私が現場で大切だと感じるのは、急変時だけでなく、日頃から本人・家族・施設・配置医師が情報を共有し、看取りの方針を確認しておくことです。

その積み重ねが、入所者や家族に安心感を与え、施設としても適切な対応につながります。

 9.長時間診療になった場合の考え方

配置医師緊急時対応加算は、診療を行った時間帯によって算定区分が決まります。

しかし、実際の現場では、

  • 「21時50分に診療を開始し、22時20分に終了した」
  • 「5時50分に診療を開始し、6時20分に終了した」

など、診療時間が複数の時間帯にまたがるケースも少なくありません。

このような場合は、どのように考えればよいのでしょうか。


対象時間帯が「ごくわずか」の場合は算定できない

厚生労働省Q&Aでは、加算対象となる時間帯が診療時間全体の中でごくわずかしか含まれていない場合は、配置医師緊急時対応加算は算定できないと示されています。

つまり、「対象時間帯に少しでもかかっていれば算定できる」というわけではありません。

診療全体の状況を踏まえて、適切に判断する必要があります。


10.具体例で考えてみましょう

算定が難しいケース

診療時間

この場合、夜間(18時~22時)は10分間、深夜(22時~翌6時)は40分間です。

単純に「22時を過ぎたから深夜」と判断するのではなく、診療全体の状況や厚生労働省の考え方を踏まえて判断することが大切です。


算定が認められやすいケース

例えば、

診療時間

この場合は診療のほとんどが深夜帯で行われているため、深夜区分として考えやすいケースです。

一方で、

のように対象時間帯がわずかしか含まれていない場合は、算定の根拠としては不十分となる可能性があります。


判断に迷う場合は慎重な対応を

厚生労働省では「ごくわずか」という表現を用いており、具体的な時間までは示していません。

そのため、時間だけで判断するのではなく、

  • なぜその時間帯に診療が必要だったのか
  • 配置医師がどのような診療を行ったのか
  • 診療時間全体の経過

を踏まえて、総合的に判断することが重要です。

判断に迷うケースでは、都道府県や保険者へ確認しておくと安心です。

 11.診療時の記録方法と記録例

配置医師緊急時対応加算を算定する場合は、緊急時に配置医師が診療を行った経過を記録しておく必要があります。

厚生労働省の留意事項では、少なくとも次の内容を記録することとされています。

  • 配置医師へ診療を依頼した日時と内容
  • 配置医師が診療を行った日時
  • 診療内容
  • 早朝・夜間・深夜に診療が必要であった理由

これらの記録は、加算を適正に算定するためだけでなく、実地指導でも重要な確認事項となります。


記録例

例えば、夜間に発熱した入所者へ配置医師が診療を行った場合は、次のように記録すると経過が分かりやすくなります。

20:15

入所者に39.0℃の発熱を認める。呼吸数24回/分、SpO₂ 90%。食事・水分摂取が困難で全身状態の悪化を認めたため、配置医師へ電話連絡。

20:40

配置医師が来所し診察。肺炎が疑われたため抗菌薬を開始し、翌朝再評価するよう指示を受ける。

20:55

ご家族へ状態と診療内容を説明し、経過観察を継続する。

このように、急変から診療までの経過を時系列で記録しておくことで、第三者にも状況が伝わりやすくなります。


記録で押さえておきたいポイント

記録を作成する際は、次の点を意識すると分かりやすくなります。

  • 急変した状況や症状を具体的に記載する
  • 配置医師へ連絡した時刻を記録する
  • 配置医師が来所した時刻を記録する
  • 実施した診療内容や医学的判断を記録する
  • 家族への説明や今後の対応も記録する

単に「配置医師が診察した」と記載するだけでは、診療の必要性や経過が伝わりにくいため注意しましょう。


💡Pスケのワンポイント

私が現場で特に意識しているのは、「なぜ夜間に診療が必要だったのか」が記録から読み取れることです。

例えば、

 「発熱のため配置医師が診察した。」

だけでは、翌朝まで待てなかった理由が分かりません。

一方で、

「39.0℃の発熱に加えSpO₂が90%まで低下し、呼吸苦も認めたため、夜間の緊急診療が必要と判断した。」

と記録されていれば、急変時の状況や診療の必要性が明確になります。

「配置医師が来た」という事実だけでなく、「なぜその時間帯に診療が必要だったのか」を記録することが、適正な算定につながります。

12.よくある質問(Q&A)

配置医師緊急時対応加算について、現場でよくある質問をQ&A形式でまとめました。


Q1. 協力医療機関の医師が診療した場合も算定できますか?

A. 算定できません。

配置医師緊急時対応加算は、届出を行っている配置医師が施設を訪問し、診療を行った場合に限り算定できます。

協力医療機関の医師や他の医師が対応した場合は対象外です。


Q2. 電話で指示を受けただけでも算定できますか?

A. 算定できません。

電話による助言や処方の指示だけでは算定できません。

配置医師が実際に施設を訪問し、診療を行うことが必要です。


Q3. 定期回診でも算定できますか?

A. 算定できません。

あらかじめ予定されていた定期回診や計画的な診療は、緊急時対応には該当しません。

夜間や早朝に実施した場合でも対象外です。


Q4. 死亡診断を行った場合は算定できますか?

A. 一定の条件を満たせば算定できます。

看取り介護を行っている入所者に対し、配置医師が早朝・夜間・深夜に施設を訪問して死亡診断を行った場合は、算定対象となります。


Q5. 同じ日に複数回診療した場合はどうなりますか?

A. 実際の診療内容や算定ルールに基づいて判断します。

単純に診療回数だけで算定できるものではありません。

算定の可否は厚生労働省通知や指定権者の取扱いを確認しましょう。


Q6. 配置医師が2名いる施設でも算定できますか?

A. はい、要件を満たしていれば算定できます。

複数の配置医師を配置している施設でも、必要な体制が整っており、配置医師による緊急診療であれば算定可能です。


Q7. 看取り介護加算との併算定はできますか?

A. 要件を満たせば併算定できる場合があります。

それぞれの加算には目的や算定要件があるため、個別に確認することが重要です。


Q8. 実地指導ではどのような点を確認されますか?

A. 記録と緊急性の説明が重要です。

実地指導では、

などが確認されます。

「急変だったこと」が記録から分かるようにしておくことが大切です。

 まとめ

配置医師緊急時対応加算は、特別養護老人ホーム等における入所者の急変時に、配置医師が迅速に対応できる体制を評価する加算です。

令和6年度介護報酬改定後も基本的な考え方は変わっておらず、適正な算定には厚生労働省通知や留意事項を理解しておくことが重要です。

この記事のポイントを振り返ると、次のとおりです。

配置医師緊急時対応加算は、単に夜間や深夜に診療を行えば算定できる加算ではありません。

なぜその時間帯に配置医師による診療が必要だったのか」を説明できることが、適正な算定につながります。

日頃から配置医師との連携体制を整え、急変時の対応手順や記録方法を職員間で共有しておくことで、入所者へ安心・安全な医療を提供するとともに、適正な介護報酬の算定にもつながるでしょう。


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