自走式車椅子と介助式車椅子の特徴とデメリット

介助用車椅子 特徴 デメリット

いつもお世話になっています!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。

皆さんの施設にある車椅子はいろんな種類がありませんか?

そんな皆さんが何気なく使っている車椅子には、それぞれ特徴があるのです。

その中でも最も良く使われているのが『自走式車椅子』と『介助式車椅子』だと思います。

ってことで、今回は『自走式車椅子と介助式車椅子の特徴とデメリット』ということを話したいと思います。

▼目次▼

  1. 手動車椅子の使用目的による分類
  2. 自走式車椅子の特徴
  3. 自走式車椅子のデメリット
  4. 介助式車椅子の特徴
  5. 介助式車椅子のデメリット
  6. まとめ

手動車椅子の使用目的による分類

手動車椅子 使用目的 分類

車椅子のタイヤをよく見ると、タイヤの大きさが違うことがありません?

手動車椅子は使用目的によって以下の種類に分かれます。

  • 自走式車椅子
  • 介助式車椅子

この二つの車椅子は何が違うのでしょうか?

自走式車椅子の特徴

自走式車椅子 特徴
自走式車椅子には

  • 後輪タイヤの大きさが18インチ以上
  • ハンドリムという後輪の周りに腕で漕げる様な取っ手がある
  • 走行時に安定感がある
  • 介助者にとって押しやすい

という特徴があります。
自走用車椅子 ハンドリム

自走式車椅子と言うように、利用者自身で駆動できるような構造になっています。

またタイヤが大きい分走行時に安定感があり、バランスを崩す事が少ないです。

特に屋外の不安定な道でも、介助して押す場合は安定して走れる特徴があります。

自走式車椅子のデメリット

  • 介助ブレーキがないものがある
  • 介助式と比べ重量が重く、幅をとる
  • 介助式と比べタイヤが大きく、小回りが利きにくい

自走用車椅子 介助ブレーキなし
主に利用者自身で漕ぐ事を想定して作製されているため、写真のように手押しハンドルはあっても介助ブレーキが無い場合があります。

もし自走式を使っているが屋外の介助がメインになる場合は、なるべく介助ブレーキが付いているのを選ぶようにするといいでしょう。

また介助式車椅子と比べると小回りは利きにくいですが、自走式でも小回りが利くタイヤが6輪ある車椅子などもあります。

介助式車椅子の特徴

介助式車椅子 特徴 デメリット
一方、介助式車椅子の特徴は

  • 後輪タイヤの大きさが12インチ~18インチ未満
  • 『ハンドリム』無し
  • 自走式車椅子より重さが軽いのがある
  • 自走式車椅子よりコンパクトに折りたためる
  • 小回りが利きやすい

という特徴があります。

介助式車椅子は日本独特の形状であり、その名の通り『介助の為に作られた』車椅子です。

タイヤが小さい分、重量も軽く、折りたたんでもコンパクトになるので、車に積むときなどは容易に行えます。

また小回りが利きやすく、狭い所を介助で走行する際には便利です。

余談ですが小回りが利くので、室内で車椅子を足漕ぎする利用者に提案したこともあります。

介助式車椅子のデメリット

  • 介助式はタイヤが小さい分、後方へ転倒しやすい(特に標準型)
  • 走行時、屋外などでは不安定

ティルト・リクライニング機構が備わった車椅子には転倒防止バーが付いてます。

しかし標準型車椅子などは転倒防止バーが備わっていないことがあり、タイヤが小さい分後方へ転倒しやすいので注意が必要です。
介助式車椅子 転倒防止バー

またタイヤが小さいので不安定さがあり、屋外で使用の際も転倒の可能性があるので注意して下さい。

まとめ

手動車椅子は使用目的によって以下の種類に分かれます。

  • 自走式車椅子
  • 介助式車椅子

自走式車椅子の特徴は

  • 後輪タイヤの大きさが18インチ以上
  • 『ハンドリム』がある
  • 安定感がある
  • 介助者が押しやすい

デメリットとして

  • 介助ブレーキがないものがある
  • 重量が重く、幅をとる
  • タイヤが大きく、小回りが利きにくい

介助式車椅子の特徴は

  • 後輪タイヤの大きさが12インチ~18インチ未満
  • 自走式車椅子より軽い
  • 自走式車椅子よりコンパクトに折りたためる
  • 小回りが利きやすい

デメリットとして

  • 転倒しやすい(特に標準型)
  • 走行時、屋外などでは不安定

があります。

それぞれの特徴を理解して、利用者に車椅子の選定を行うことが大切です。

もし車椅子の選定に迷ったら福祉用具専門相談員やセラピストに相談して、最適な車椅子を選んでくださいね。

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