老健で看取り介護を!!ターミナルケア加算の算定要件とQ&A

看取り介護 機能訓練指導員 ターミナルケア加算

いつもお世話になっています!Pスケ(@kaigonarehabilid)です。

介護老人保健施設(以下、老健)では在宅を支える施設として、様々な加算が存在します。

その中でも、人生の終着点である『』に対応する加算。

看取りを行うことで取得できるターミナルケア加算と言うものが存在します。

って、ことで今回は『老健で看取り介護を!!ターミナルケア加算の算定要件とQ&A』について話したいと思います。

1.取得可能施設

ターミナルケア加算は訪問看護や複合施設など、終末期の利用者が利用できる施設・在宅サービスでは大抵算定可能です。

が、今回は老健でのターミナルケア加算の説明をしたいと思います。

  • 介護保健施設

2.単位数

老健でのターミナルケア加算は死亡日までの日数や、療養型老健とそれ以外の老健区分によっても単位数が異なります。

  • 療養型老健以外
日数 単位数
死亡日以前4日以上30日以下 160単位/日
死亡日の前日及び前々日 820単位/日
死亡日 1,650単位/日

 

  • 療養型老健
日数 単位数
死亡日以前4日以上30日以下 160単位/日
死亡日の前日及び前々日 850単位/日
死亡日 1,700単位/日

 

療養型老健の単位数が若干高いですが、そこまで目立った差は無いようです。

3.算定要件

3.1.死亡日を含め30日を上限

ターミナルケア加算はターミナルケアを受けた入所者が亡くなった場合に算定できます。

死亡日を含めてさかのぼること30日を上限として算定出来る加算です。

3.2.亡くなる前に退所してしまった場合

ターミナルケア加算を算定してから利用者ご本人や家族には様々な葛藤があります。

例えば亡くなる時ぐらい『自宅で過ごしたい!過ごして欲しい!』という事も考えられます。

その場合ターミナルケア加算の算定はどうなるのでしょうか?

亡くなる前に何らかの理由で老健を退所した時は退所した日は算定できますが、退所した翌日から算定は出来ません。

退所日までは算定できます。

ただし退所した日の翌日から亡くなるまでに30日以上の期間があったら、ターミナルケア加算自体が算定できません。

なので、退所してからも利用者の動向を注意する必要があります。

3.3.医師の診断とご本人や家族への説明・同意

ターミナルケア加算 医師 診断 説明 同意
ターミナルケア加算を取得するには、まず利用者の身体状況が回復する見込みが無いというのが証明できなければなりません。

医師の医学的知見で回復が見込めないとなった場合。

本人、家族、医師、看護師、介護職員等で共同して、随時ご本人やご家族に十分な説明・同意が必要です。

これは本人、家族に口頭で説明・同意を得ても構いません。

またターミナルケア加算の説明・同意を証明する書類は決められてません。

口頭で説明・同意した場合は、その説明日内容・同意した記に残す必要があります。

が、看取り介護同意書みたいな書面を作成し、それを残していた方がPスケ的にはいいと思います。

 

同意書のひな型を探したところ全国老人福祉施設協議会さんのサイトに

看取り介護指針・説明支援ツール【平成27年度介護報酬改定対応版】

があり、この中の『看取り介護同意書』を参考に作成していいかもしれません。

 

また死期が近づくにつれて、身体状況も刻一刻と変化していきます。

その際に対応方法など様々な説明や同意を口頭で行うことがあるかもしれません。

そのような時も必ず説明・同意をした日時や内容を必ず記載するようにしましょう。

3.4.死亡月にまとめて算定

ターミナルケア加算を算定して何らかの理由で亡くなる前に退所した場合。

退所した月が7月、死亡月が8月など違った時でも算定可能で、死亡月にまとめて算定することが可能となっています。

なので退所前にご家族に死亡月が退所月の翌月となった場合に、前月分のターミナルケア加算の請求をする旨を説明しなければなりません。

この場合も文章で同意を得ることが必要となっています。

同意は2.3.で『看取り介護同意書』に上記の内容を項目に記載してもいいかもしれません。

3.5.施設退所後の利用者・家族へのフォロー

ターミナルケア加算 連絡 家族

ターミナルケア加算で亡くなる前に退所してしまった場合。

そこでターミナルケアは終わりではなく、引き続き利用者やその家族に対してケアのアドバイスやフォローをおこなうことが必要です。

例えば自宅に帰った場合、定期的な電話連絡や自宅訪問などで家族への指導などを行うことが大事です。

このように継続的な関わりを行うことが記されています。

定期的なフォローをすることで利用者の亡くなった日にちも把握できますし。

あっ、ちなみに家族への指導を行った際は、しっかりと個人記録などに記載しておきましょう。

3.6.外泊または退所の当日

ターミナルケア加算を算定している利用者に対して、外泊や退所の当日は所定単位数を算定するかどうかによって変わります。

利用者が外泊した時に死亡日より前の30日以内であれば、外泊期間を除いた期間はターミナルケア加算が算定可能です。

ただし外泊加算をその時に算定してしまうと、ターミナルケア加算は算定できません。

3.7.家族の来所が見込めない場合

利用者によっては、寝たきりや意識がないなどご自身で判断が出来ない方もいらっしゃると思います。

また自己判断出来ない方で、なおかつ、ご家族が疎遠になって連絡が取れない、来所されない方も見受けられます。

そのように家族の来所が厳しい状況でも『医師』『看護職員』『介護職員等』が

  • ターミナルケアについての相談
  • ターミナルケアを共同実施

 

というのを随時相談している場合は、ターミナルケア加算が算定可能です。

ただし、これも他の条件と同じで必ず記録を残すようにして下さい。

 

記録を残す内容として、

  • 職員間の相談日時、内容等
  • 本人の状況
  • 家族に連絡した日時と内容

ですので、しっかり記録していきましょう。

3.8.生活環境が個室希望の場合

ご本人や家族がターミナルケアを多床室でなく、個室を希望した場合。

そのような時は意向に沿えるように考慮する必要があります。

4.Q&A

Q8.介護療養型老人保健施設のターミナルケア加算を算定するに当たっては、当該加算は所定単位数(施設サービス費)に加算する構造となっている。ターミナルケア加算の算定の同意を得てターミナルケアを行っていたが、退所又は外泊(外泊加算を算定している場合を除く)により、死亡月に、施設サービス費を算定していない場合の取扱いは如何。

A.1 ターミナルケア加算は、退所した後又は外泊(外泊加算を算定している場合を除く。)中に入所者が死亡した場合であっても、死亡前30日からそれらの日数を減じた日数について、実際に施設サービスにおいてターミナルケアを行っていた場合には加算できるものである。
2 当該加算は、原則として死亡月の施設サービス費に加算するものであるが、これらの退所又は外泊により、死亡月に施設サービス費を算定していない場合にあっては、遡って死亡前月の施設サービス費に加算することとする。
3 ただし、外泊加算は施設サービス費に代えて算定するものであることから、外泊加算を算定している場合にあっては、死亡月にターミナルケア加算を算定することとなる。

20.4.21 事務連絡 介護療養型老人保健施設に係る介護報酬改定等に関するQ&A

Q37.ターミナルケアを実施途中に、緊急時や家族からの希望等により入所者が他医療機関に転院して死亡した場合は、他医療機関に入院するまでのターミナルケア加算は算定可能か。

A.従来型老健については、死亡前に他医療機関に入院した場合であっても、死亡日を含めて30日を上限に、当該施設でターミナルケアを行った日数については算定可能。介護療養型老健については、入所者の居宅又は当該施設で死亡した場合のみ算定可能であり、他医療機関で死亡した場合にあっては退所日以前も含め算定できないもの。

介護保険最新情報vol.79 平成21年4月改定関係Q&A(vol.2)

Q220.介護療養型老人保健施設において、入所者が施設内での看取りを希望しターミナルケアを行っていたが、やむを得ない事由により医療機関において亡くなった場合はターミナルケア加算を算定できるのか。

A.介護療養型老人保健施設内で入所者の死亡日前30日において入所していた間で、ターミナルケアを実施していた期間については、やむを得ず医療機関で亡くなった場合であっても、ターミナルケア加算を算定できる。

介護保険最新情報vol.267「平成24年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成24 年3 月16 日)」の送付について

Q5.ターミナルケアに係る計画の様式及び内容はどのようなものが望ましいか。

A.ターミナルケアに係る計画の様式及び内容については、患者及びその家族等の意向を十分に反映できるよう、各施設で工夫することが望ましい。なお、当該計画は診療録や施設サービス計画に記載しても差し支えない。ただし、記載がターミナルケアに係る計画であることが明確になるようにすること。

「平成27年度介護報酬改定における介護療養型医療施設に関するQ&A(平成27年4月28日)」の送付について

5.参考

6.最後に

在宅支援の利用者にとって、老健は最期の死に場所を提供する選択肢の1つとなっています。

在宅支援機能を持っている老健として重要な加算の1つなので、いつでも取得できるように環境を整えていきましょう。